マンガで一通り学んだ上で選んだ、東豊先生の家族療法に関する一冊。
- 新しいフレームが解決を構築する算段や自信がないのに、どこかの心理学書に書いてあったフレームをクライエントに安直に提示するようなことは絶対にしてはいけない。(p91)
- アセスメントのフレーム、つまり「縛り」を知ることがアセスメント。クライエントの緩みやすいフレームがどこかを探す。(p93)
- 相対化の質問をすることは、緩める質問。このやりとりの延長線上でクライエントのフレームが変わったら、自発的なものであるという印象を与える。解釈などによるリフレーミングは、クライエントのフレームを変えること。(p96)
- セラピストは、まず自分を不自由にしているフレームをじゃんじゃんリフレーミングし、自由になる。(p98)
- 縦のP循環は、どこでもP循環(p102)
- システムズアプローチは、人の内面に関しては語るべきものがない。人間観をセラピストに丸投げしている。だからこそ豊かな人間知を獲得してもらいたい。(p116-p118)
- セラピストの発する言動、特にリフレーミングは、自分の価値観の垂れ流しであってはならない。しかしそれを中性化・中立化するプロセスを経たうえであったなら、そして治療文脈においてそれを使うと決めた限りは、「セラピスト自身が本気でそれを信じているか」ということがとておも重要な要素になる。(p124)そのためには、クライエントにはP要素のみであると信じること。N要素は絆創膏。どんなに本質だと思ってみても、その気になれば剥がせる。